日本文化を原発なんぞと同列に語る反日勢力

【産経抄】8月7日

戦後、日本文化が深刻な危機に直面したことがある。当時、支配していた連合国軍総司令部民間情報教育局(CIE)が、日本語のローマ字化を企図したのだ。漢字は習得が難しいから日本人の教育程度は低い。このため戦前、軍部の独走を許したのだという。

残念なお知らせです。日本語のローマ字化をはじめに言いだしたのは明治期の日本人です。
当時は今よりも漢字が難しく、文語と口語が分かれていて読みづらいこと甚だしく、教育水準を高めるためには文字の簡略化が必要だという認識を持っていた人がいたのですね。そして実際、文言一致運動は一定の成果を上げ、日本人の識字率を高めることに成功しました。今の日本人の中で、文語で書かれたものをスラスラ読める人はそう多くはないはずです。私にしてから樋口一葉の『たけくらべ』で音を上げたくらいですし。言文一致も当時は大変な批判を浴びたそうですが、それで日本文化が崩壊したとは言えないでしょう。
だいたい「歴史的仮名遣い」とやらを好んで使う人も、文体は口語じゃありませんか。文化云々と言うなら誰にも読まれないことを覚悟で文語で書くべきです。仮名はカタカナを用いるべき。
それはともかく、理系人の中には日本語は習得が難しく、それが理系思想を妨げているという認識を持っていた人は実際にいたようです。誰だか忘れましたが、ある技術者だか理系の学者だかのエピソードを聞いたことがあります。曰く「電算機では日本語を使うのが難しい」「タイプライターが使えない」と。無根拠に漢字の廃止を訴えていたわけではありません。

だが実際に「脱漢字」や「脱ひらがな」が実現していたらと考えるとゾッとする。

戦前の仮名書きはカタカナが基本だったはずですが。だいたい「ゾッとする」なんて俗な言葉を使っておきながら今さら何を。

大多数の日本人が「古事記」も「源氏物語」も「坊っちゃん」も読めなくなっているに違いない。

あなたは万葉仮名で書かれた『古事記』を読めるのですか?私は無理です。

便利な点はあっても、文化や歴史は完全に断絶の目にあっていただろうからだ。

まあ、基本的には私も漢字かな撤廃には反対のスタンスですが。私個人は現状が望ましいと思っています。ただ、マスメディアにおける漢字の使用制限は撤廃し、ルビを振って使えるようにした方がなお好ましいという認識は持っています。

菅直人首相の思いつきによる「脱原発」にも似たようなところがある。

全然似ていませんが。原発に歴史や文化がありますか?将来、核融合や太陽光マイクロ波発電が実用化されたら過去のものになるんですよ?

ローマ字化と同様に一見、時代を先取りしているかに見える。だが唐突に原発を廃止していけば、エネルギー不足に陥り、産業や経済に深刻な打撃を与えることは明白である。

「ストレステスト」とか言い出しているのですから、いきなり全廃するという認識は持っていないはずですが。それより日本が原発に拘泥しているうちに、トップシェアを握っていたはずの太陽光がドイツや中国に抜かれたという悲しい現実をなんとかしなければなりません。段階的に原発を廃止し、その間に再生可能エネルギーの割合を増やすという方向性は正しい。

原子炉の製造や運転管理の面で世界の最高水準にあるとされる日本の技術が継承されなくなる恐れがある。

それはなんの冗談だね。世界中どこもそんな認識は持っていませんよ。小さなインシデントは数えきれないくらいあり、それを隠蔽していたのが発覚することも幾度となくありました。そして今回、大きな事故を起こした。この時点でもう終わりなんですよ。

原発を動かさなくなれば、宝の持ちぐされになる。

廃炉にすると莫大なコストがかかりますからね。そのコストが明らかになり、これまで「原発は低コスト」と言い張ってきたのが大嘘だったとバレるのは困るのでしょうね。

大学でも企業でも、優秀な人材が新たに原子力工学を学ぼうとはしないだろう。

核分裂によるエネルギー取り出し」なんて、学問上はほぼ枯れた技術じゃないんですかね。次のステップに進む方がよほど将来の為になります。

脱原発」でも、何年か後には「やはり原発が必要」となるかもしれない。だがそのときもう技術がさびついていたらどうするのか。

アメリカかフランスから買えば?

日本語やエネルギーなど国の根幹に関わる政策を思いつきで決めるほど愚策はない。

常に思いつきだけで政権批判するような愚かな人に言われたくはないと思いますよ。

目くそ鼻くそを笑う


【産経抄】7月26日

東海道新幹線が昭和39(1964)年10月1日に開業して、1年余りたったころだ。トイレで用を足しているときに、便器から噴き上がってきてひどい目にあった、との苦情が毎日のように寄せられた。

朝っぱらからばばくそが吹き上がったとかいう話を読まされる者の身にもなってみろ。

当時車両運行の責任者だった斎藤雅男さんが調べてみると、開業時に比べて本数が増えた列車がトンネル内ですれ違う際、瞬間的にできる外気圧とトイレ内の圧力差が原因だった。

そもそも新幹線で昔ながらの穴あきトイレを採用したというのが失敗だったのでは。昔の普通車両のトイレは全部垂れ流しだったことは知っていますが、新幹線もそうだったとは知りませんでした。

斎藤さんたちは手本のないまま解決し、その経験は研究開発に生かされた。乗客の死亡事故ゼロの「安全神話」は、「日本人の手によって積み重ねてきた実績の成果」だった(『新幹線 安全神話はこうしてつくられた』日刊工業新聞社)。

で、今回事故を起こした中国の高速鉄道は新幹線ですか?違いますよね。在来線の速い奴です。在来線でどれくらい事故を起こしたか知っているんですか?

そんな歴史を引き継ぐJR

信楽高原鉄道事故も福知山線脱線転覆事故もJR(西日本)が起こしたものですよ。

国鉄道省は事故の原因を「落雷による設備故障」というが、中国が独自開発したという制御システムが働けば、衝突は回避できたはずだ。

「中国が独自開発した」ものは信用ならないと言わんばかりの書きっぷりですが、「何重にもなった保護システムが働けば、原発事故は防げたはずだ」とも言えますよ。中国の事を嗤えないのでは。

時刻表では先行しているはずの列車が追突した謎も残る。

時刻表では先行しているはずの特急に追い抜かれたことは何度もありますが。

もっとも中国当局は、事故原因の解明より運転再開を急いだ。

運転再開を急ぐのは日本の鉄道もすごいですよ。人身事故が起きても現場保護より障害物撤去を優先しますよね。JRだけは別ですが。


でも穴に埋めたという話はちょっと考えられませんね。そこは批判されてしかるべきです。人命軽視の姿勢は糾弾されなければなりません。その点においては中国のやり方はまったく支持できません。ヨーロッパでも日本でも数多く起きている鉄道事故から何も学んでいないどころか、自国の事故からすら目を背けるようなやり方をしていたら、今に世界中に悪影響を及ぼすような重大事故を起こしかねません。中国政府に猛省を促します。日本は中国を嗤える立場ではないとは言えますが、だからといって中国のやり方が免罪されるわけではないのです。


参考までに
Category:日本国有鉄道の事件・事故 - Wikipedia

久々だぬん


更新しなかったのは別に何かあったわけではありません。ただめんどくさかっただけです。

「保護されたページから保護されていないページ msndata.jp.msn.com に対して情報を送信しようとしています。
重要な情報は送信しないことを強くお勧めします。」

という表示が出るのが気持ち悪い。何の情報を集めているんだ。

「職労側」という言葉を使う人物は一人しかいない


■2011/05/28 (土) メールの

tsmsn@hotmail.co.jp

この見るからに捨てメールアドレスな人物は、やっぱり「ツウシン・サツマ・MSN」なんでしょうね。「職労側」というありもしないグループを持ち出してきたり、「ね」で終わることが多いという特徴的な文章の癖を見るとそう判断せざるを得ません。

倒閣したって少数与党だ


6・3決戦へ 自公、来週中に不信任案提出 民主すでに50人超の同調確実


「現職以外ならだれでも良い」式の首相解任は東条英機以来でしょうか。次の首相が小磯國昭でないことを望みます。

振り回されたのはマスコミの方だった


【産経抄】5月28日

今年の流行語大賞は、原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長が発した「私はいったい何だったのでしょうか」で、決まりだろう。

は?「ぽぽぽぽーん」に決まってんだろ。

福島第1原発1号機への海水注入をめぐる物語は、喜劇とホラーの風味がたっぷりと入ったドタバタ劇の様相になってきた。
 ▼幕を開けたのは、安倍晋三元首相である。彼はメルマガで、東京電力が発表した3月12日午後7時25分から55分間にわたる海水注入中断の「主犯」は菅直人首相だ、と断じた。

安倍さんはどこからそんなガセネタを仕入れてきたんでしょうね。しかも、デマであることが明らかになったにもかかわらず開き直った。この場合、批判されるべきは安倍さんですよね?

第3幕・国会の場では、野党から攻撃された菅首相が「海水注入の報告が直接上がっていなかった。少なくとも私が止めたことはまったくない」と大見えを切った。だが、すぐに注入開始を予告する東電のFAXが何時間も前に届いていたことが発覚する。

官邸に送られてきた=首相が見た、ではありませんよ。私が産経新聞に問い合わせるために送ったメールがいくつかありますが、それを抄子ほかお偉いさんは見ていないでしょ?

「首相の意向」を無視して正解だったとは、悲しすぎる。

「首相の意向」は確認されていなかったのであって、注水を止めろと命令を出したわけではありません。だから「首相の意向」を「無視した」わけではありません。しかも、注水を止めなくても既にメルトダウンは起きていたわけですから、正解も間違いも判断しようがありません。そもそも冷却システムが壊れなかったら官邸の判断なんかはじめからいらなかったのですから、この件に関しては東電のデタラメさが浮き彫りになっただけで、官邸サイドに非はありません。

そもそも首相が、専門家きどりで技術的な問題を論議する必要はない。

その議論したとか止めたとかの話はどこから出てきたんですか?どうも抄子は頭の中で整理がついていないようですが、話は簡単なはずです。
事の発端である「菅首相が激怒して注水停止を命じた」という話は、最初から存在しなかったのです。
これを思考から除いてみれば話は簡単で、福島の原発が現場の判断だけでは処理できない事態を招いたのに、東電内部や関係省庁、官邸に対する連絡体制の不備により現場の判断だけで注水を行い、東電内部だけが混乱していたというのが話のすべてです。ありもしない「注水停止を命じた」という虚偽の出来事を無理やりあったこととして考えようとするから難しく思えるだけで、そこさえ除けば単純な話なのです。
本来なら首相自らが判断を下さなければならないケースではなかったのに、東電があれこれ隠蔽したり逃げ出そうとしたりしたから首相が東電に直接指示を下したわけですが、元々経済産業省レベルで収拾しなければならない問題だったのです。

部下や組織を信頼し、大局から判断を下すのがトップの仕事だ。それができないなら劇の途中でも舞台から去ってもらうしかない。さもなければ、国民は終幕を悲劇で迎えるしかなくなる。

直接指示しなければ「リーダーシップがない」、指示すれば「勝手な判断をするな」。何がどうなっても首相が悪いことにしたいだけ。呆れるよ。
産経新聞は他紙の後追い報道しかしないくせにこれだけ誤報を連発しているのですから、それこそ喜劇と呼ぶにふさわしいことではありませんか。